介護福祉士試験対策

介護福祉士試験は独学で突破できる!その方法とは

2022年7月21日

スタッフ

「介護福祉士試験を受けようと思っているんだけど、独学で合格できますか?やっぱり、資格の学校でやっている試験対策講座を受けた方がいいんですか?お金がかかるし、できれば独学で合格したいんですけど、むずかしいですかね?」

「いえ、そんなことはないですよ!独学でも十分に合格することができます。私も独学で一発合格しましたからね。ポイントをおさえながら勉強すれば大丈夫ですよ!」

施設長

この記事の内容

介護福祉士試験を独学で合格する方法について書いています

こんにちは、せいじです。介護業界で20年以上働いており、現在は初任者研修や実務者研修、介護福祉士試験対策講座などの講師をしています。

さて、介護福祉士試験は独学でも合格できます?という質問をよく伺います。試験勉強に不安を感じる人が多いからでしょう。

結論から言うと、独学でも合格することは可能です。というのも、私自身が独学で一発合格をしているからです。

ですから、資格の学校などで実施されている「試験対策講座」を受講しなくては合格できないわけではありません。

正しい方法でポイントをおさえながら勉強すれば合格もむずかしくありませんよ。

というわけで、今回は介護福祉士試験を独学で合格する方法について解説します。

介護福祉士試験は独学で突破できる!その方法とは

では、介護福祉士試験を独学で突破する方法について見ていきましょう。

介護福祉士になることができるルートは4つ

介護福祉士になるためには、4つのルートがあります。

介護福祉士取得ルート

  • 養成施設ルート:介護福祉士の専門学校などに通うことで取得
  • 実務経験ルート:介護職として実務を経験することで取得
  • 福祉系高校ルート:福祉系の高校に通うことで取得
  • 経済連携協定ルート(EPA):EPAで来日している外国人の取得ルート

現時点では、養成施設ルート以外はすべて試験を合格する必要があります。

養成施設ルートについては、令和9年度から介護福祉士試験の合格が必須となります。それまでは実質受験しなくても条件を満たせば取得できるようになっています。

独学で介護福祉士になれるのは実務経験ルート

4つのルートのうち、完全に独学で取得できるルートは「実務経験ルート」になります。

実務経験ルートで介護福祉士の受験資格を取得するためには、次の条件を満たす必要があります。

実務経験での取得要件

  • 従業期間3年(1095日)以上(休職期間を含む)
  • 従業日数540日以上
  • 実務者研修修了

3つの条件をすべて満たすことで、介護福祉士の受験資格が得られます。

なお、この3つの条件を満たす期限は、試験が実施される年度の3月31日までとなっています。つまり、申し込み期限や試験日までに条件を満たすことができなくても、3月31日までに満たす見込みがあれば受験できるということです。

受験の申し込みの際は「実務経験証明書」を提出する必要があります。「実務経験証明書」とは、上記の従業期間、従業日数をクリアしていることを証明する書類です。

就業先に記載してもらい、提出することになります。複数の就業先の合算でも認められますが、その場合それぞれの就業先で「実務経験証明書」を記載してもらう必要があります。

もし、受験申し込みまでに条件が満たせないようであれば、申し込み段階では「見込み証明書」を提出し、満たしたあとに正式な「実務経験証明書」を提出する必要があります。

介護福祉士試験を独学で合格する勉強方法とは?

スタッフ

「独学で受験できるルートがあるのはわかりました。でも、独学で勉強するとして、実際どのような勉強をすればいいのか皆目検討もつかない状態なんですよね・・・」

なるほど。たしかにどのように勉強していいのか、なかなかわからないかもしれませんね。安心してください。独学で勉強する方法がきちんとあります。説明しますね。

施設長

独学で突破するために必要なもの

独学で介護福祉士試験に合格するためには、次の2つが最低限必要になります。

独学に必要なもの

  • 介護福祉士試験過去問題集(過去3年分)
  • 実務者研修テキストもしくは介護福祉士試験参考書

基本的にはこの2つがあれば事足ります。では、この2つを使ってどのように勉強するのにかについて見ていきましょう。

独学で突破するための勉強方法

独学で介護福祉士試験に合格するための勉強方法としては、次のとおりです。

独学の勉強方法

  • 過去問題集を解く
  • 答え合わせをする
  • 正答以外の選択肢のなにが間違いかを調べる
  • 繰り返す

重要なのは、過去問題集がどれだけ解けるかではありません。なぜなら、実際の試験で過去の問題がそのまま出てくることは稀だからです。ですから、どれだけ過去問題集の正答率があがったところで、介護福祉士試験の合格にはあまり意味がありません

重要なのは、設問の正答以外の選択肢を調べて、どこが間違っているのかを調べることです。そして、その選択肢をどのように修正すれば正答になるのかを理解することが必要です。

というのも、実際の試験では他の選択肢を正答とする問題が出る可能性が高いからです。

介護福祉士の試験は範囲が決まっています。当然、問題にも限りがあります。つまり、過去の問題から問題自体が大きく変わることは少ないのです。

変わってくるところは、問題文のニュアンスであったり、選択肢の組み合わせを変えたり、正答の選択肢です。

ですから、過去に出題された設問の選択肢の正誤を理解することで、問題が変わる実際の試験にも対応することができるのです。

独学に不安を感じる人は講座の受講がおすすめ

スタッフ

「独学で合格するために必要なものや勉強方法はわかりましたが、やっぱり不安があります。介護の仕事をしながら勉強もするとなると意志の弱い私にできるのかなぁって」

「たしかに、仕事をしながら独学で試験勉強をするのは、なかなかしんどいところもあるでしょうね。それならば、強制的に自分を勉強する環境に追い込むというのもいいでしょう。たとえば、資格の学校などが設けている介護福祉士試験対策講座を受講するとかですね」

施設長

試験対策講座を受講するメリット

独学で勉強することに不安を感じる人は、介護福祉士試験対策講座を受講するのがいいでしょう。とはいえ、受講すればどんなメリットがあるのかを知らないと、受講するのも不安になりますよね。

受講することで得られるメリットをまとめると、次のようになります。

講座を受講するメリット

  • 強制的に勉強する環境が手に入る
  • 効率的に勉強できるようになる
  • いっしょに勉強する仲間ができる

独学で勉強するとなると、勉強に向かう意志が必要になります。でも、仕事で疲れて、家事や子育てにも追われてしまうと、なかなか勉強しようとは思えないものです。

講座を受講すれば、自分の意志に関係なく強制的に勉強しなければなりません。そのような環境に自分を追い込み、勉強するとっかかりを作ることで、勉強を進めていけるきっかけになるでしょう。

実際に走り出す際、スタートが一番パワーが必要になりますよね。でも、スタートを切って走り出してしまえば、惰性であっても走り続けられるものです。

講座をスタートを切るパワーとして使うといいでしょう。

講座では、それぞれの学校が培ってきた試験の傾向や対策といったノウハウが提供されます。どこに重きを置いて勉強すればいいのかがわかることによって、走るスピードも上がります。

そして、いっしょに走る仲間ができることも講座の大きな魅力でしょう。ひとりで走り続けることはつらいものです。でも、あの人も頑張っているんだから、と思える仲間がいれば案外頑張れたりしますよね。

講座を受講するにはお金がかかりますが、受講する分のメリットは相応にあると言えるでしょう。

自分に合った講座を選ぼう

講座を受講するのであれば、自分に合った講座を選ぶことが大切です。講座には複数の種類があります。自分がどのようなことを講座に望むのかについて整理してから選びましょう。

講座の種類をまとめると、次のようになります。

講座の種類

  • スクーリング型:学校に通って対面で講義を受ける
  • 通信型:自宅で教材を使って勉強する
  • ZOOM型:インターネットを通じて講義を受ける

スクーリング型は対面講義になるため、緊張感を持ちつつ集中して勉強することができます。また、他の受講生との関係性も作りやすく、いっしょに頑張る仲間を得る機会となります。

通信型については、基本自己学習になります。ただ、勉強に必要なテキストや問題集、模擬試験などがセットになっているため、勉強の方法がわかりやすいというメリットがあります。移動するのがむずかしい、自分の都合のつく時間で勉強したい、でも独学だけでは不安があるという人には向いているでしょう。

最後はインターネットでZOOMなどを使って講義を受ける形です。自宅にいながら講師や受講生とカメラ越しではあるものの対面しながら勉強することができます。

ただし、講座の特性からディスカッションタイムが設けられることは少ないでしょうから、他の受講生と関係性を作ることはむずかしいかもしれません。

また、安定したネット環境とパソコンがないと、しっかりと受講することはむずかしいですね。(スマホでも可能ですが、画面が小さく見にくいため、理想的とは言えません)

講座を受けても自主学習は必要

私は複数の学校で介護福祉士試験の対策講座を担当していますが、講座を受けても自宅での自己学習は必要です。なぜなら、講義の限られた時間の中で、すべてを網羅することはできないからです。

講座を受講するだけでもそこそこの点数を取ることは可能ですが、100%の合格が保障されるわけではありません。内容を覚えなければ当然問題は解けませんからね。

講座はあくまでも勉強の仕方やきっかけづくりなどと考え、合格の可能性を高めるためには自己学習が不可欠であると思ってください。

介護福祉士試験は独学で突破できる!その方法とは:まとめ

スタッフ

「独学にしても講座を受講するにしても、合格への道が見えてきた気がします。不安が減りました。

介護福祉士の試験は、6〜7割と毎年高い合格率となっています。もちろん、それで安心してはいけませんが、でも、きちんと勉強すれば十分に合格できるレベルの試験です。合格目指して頑張ってくださいね。

施設長

この記事のまとめ

  • 介護福祉士試験を独学で合格するためには、正しい勉強の実施が必要Z
  • 勉強方法は、過去問題集の実施と誤選択肢のテキストでの学習の繰り返し
  • ただし、勉強する環境づくりが必要。自信がない人は講座の受講をおすすめ
  • 講座はスクーリング、通信、zoomといった種類があり、自分に合った種類を選ぶ必要がある
  • 講座を受講しても自己学習は必要不可欠

ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございます。

  • この記事を書いた人

せいじ

介護のやりがい・魅力、介護職の困りごと解決、その他介護を含む福祉に関することがらについて発信しています。【経歴】大学卒▶︎アパレル関係▶︎介護職▶︎ケアマネ▶︎施設長(老人ホーム)介護業界20年【現在】2019年独立/介護関連の講師・介護コンサルタント・居宅介護支援事業所運営

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