
「介護福祉士の試験対策として、よく過去問題をやっておけば合格できるよって言われます。本当に過去問題をやってるだけで合格できるものなんですか?」
「過去問題を使って勉強するのは、介護福祉士試験の鉄板ですね。たしかに過去問題集で勉強するだけで、介護福祉士試験に合格することはできます。ただし、単純に問題が解けるようになれば合格できるわけではありません。正しい勉強方法で取り組む必要があります。今回はそのあたりについて見ていきましょう」

こんな疑問を解決します
この記事の内容
介護福祉士試験は過去問題集で勉強するだけで合格できる、その理由と方法について解説しています
こんにちは、せいじです。
介護業界に20年以上携わり、現在は介護関係の研修の講師をしています。介護福祉士試験対策講座についても、複数の学校で担当しています。
さて、介護福祉士の試験勉強について「過去問題をやってれば合格できるよ」とよく言われます。
ですが、本当に過去問題をやってれば合格できるの??と不安に思う人もいるでしょう。
結論を言うと、過去問題を使って勉強すれば、介護福祉士試験に合格することは可能です。
ただし、問題を繰り返し解けば合格できるわけではありません。過去問題集を正しく使って勉強する必要があります。
というわけで、今回は介護福祉士試験は過去問題だけで合格できる、その理由と方法について解説します。
介護福祉士試験は過去問だけで受かる!その理由とは

では、介護福祉士試験は過去問題を勉強すれば合格できる理由について見ていきましょう。
理由をまとめると、次のようになります。
過去問題だけで合格できる理由
- 試験は主に過去問に関連する問題が出題される
- 過去問とのちがいは問われるポイントや選択肢
- ゆえに過去問をすれば合格に必要な力がつく
試験は主に過去問に関連する問題が出題される
介護福祉士試験の問題は、主にこれまで出題された問題と関連する内容が出ます。
なぜなら、介護福祉士試験はすでに30回以上(2022年で35回目)実施されており、すでに問題が出尽くしているからです。
ですから、これまで出題された問題とまったく関係のない問題が出題される可能性は、非常に低いんですね。
新しい問題として出てくるのは、介護保険制度などの改正部分です。それ以外は大きく変わりませんし変えようがありません。試験の科目が同じだからですね。
過去問とのちがいは問われるポイントや選択肢
とはいえ、過去に出題された問題がそのまま再び出題されることは稀です。試験の難易度が下がってしまいますからね。なので、過去に出題された問題をアレンジして新たに出題されるわけです。
具体的には、問われるポイントがちがったり、選択肢が異なるといった形になります。
たとえば、マズローの5つの欲求階層説についての問題が出題されたとして、以前は生理的欲求にあたる内容はどれか?という問いが、所属・愛情欲求にあたる内容はどれか?に変わるといったことです。
ゆえに過去問をすれば合格に必要な力がつく
ここまでで、基本線の問題が大きく変わることはない、ということがわかっていただけたと思います。ですから、過去問題を勉強しておけば、本番の試験でも点数が取れるようになるわけです。
ただし、過去問をひたすら繰り返し解いていれば確実に合格できるか、というとそうではありません。より可能性を高めていくためには、過去問題をただ解くだけではなく、過去問から必要な知識を習得していく必要があるのです。
その勉強方法については、次の章で取り上げたいと思います。
介護福祉士試験は過去問だけで受かる!その方法とは

「過去問を使って勉強するだけで介護福祉士の試験に合格できることはわかりました。でも、問題を解くだけでは不十分なんですよね?具体的にどのように勉強したらいいんですか?」
「必要なのは、過去問で正解を増やしていくことではなくて、問題に関連する内容を勉強していくことです。過去問題集には必ず解答と解説がついてきます。解説を使って勉強することが重要なんです。詳しく見ていきましょう」

過去問を3年分解く
過去問を使った勉強方法としては、まず3年分の過去問を解いてください。なぜ3年分かというと、合格できる程度の知識が3年分の過去問で得られるからです。
実際に、出版されている過去問題集のほとんどが3年分の収録になっています。
過去問題集の解説を活用する
過去問を解いたら、次に答え合わせをしていきます。ここで大切なのは、正解、不正解に一喜一憂しないことです。
どれだけ答えられたかはさほど重要ではありません。大切なのは、正答の選択肢の根拠と、正答ではない選択肢の理由を把握することです。
出版されている過去問題集には、解答と問題の解説が付いています。この解説を活用することで合格に必要な知識を習得できるというわけです。
ですから、過去問題集を購入する場合は、解説が充実しているものを選んでください。
問題と解答自体はどの問題集も同じですからね。問題集の良し悪しは、解説の質にあります。
繰り返す
3年分解いて、解説をしっかりと勉強したら、繰り返し問題を解いていきましょう。
一度解いている問題ですから、1回目よりも格段に正解率は上がるはずです。ですが、ここでも何点取れたかは重要ではありません。
正解の根拠と、正答ではない選択肢の理由を覚えているかどうかを確認してください。
すべての選択肢についてスラスラと出てくるようになれば、合格の可能性が非常に高くなります。
実務者研修のテキストを活用しよう
過去問を繰り返し解き、解説を使って勉強することで合格の可能性はかなり高くなりますが、過去問題集についている解説には限界があります。
なぜなら、参考書などとくらべると内容が薄いからです。
もっと準備万端にするのであれば、解説に加えて実務者研修のテキストを活用するといいでしょう。解説の内容を実務者研修のテキストでさらに掘り下げていけば、万全の準備が整うことになります。
介護福祉士のテキストも販売されていますが、実務者研修のテキストがあれば必要な情報は基本的に手に入るはずです。
ただし、介護福祉士試験のテキストは、試験に合格するために必要な情報にしぼってまとめてくれています。ですから、効率よく勉強したい場合は購入する方がいいでしょう。
介護福祉士試験は過去問だけで受かる!その理由とは:まとめ

「過去問題集を使って、解説を活用しながら勉強すればいいんですね!勉強のやり方が具体的にわかりました。これで明日からばりばりと勉強していきたいと思います」
「正しく勉強すれば、確実に合格できるレベルの試験です。過去問題集を活用すれば合格できるだけの準備ができます。なお、独学だけでは不安な人や、机に向かうのがどうしても無理!なんて人は、介護福祉士試験対策講座などを受講し、自分を強制的に勉強に駆り立てるのも手ですね。費用はかかりますが、出題の傾向やポイントが学べ、勉強の効率も上がりますよ!」

介護福祉士試験に合格するための勉強方法のコツ、必要な時間を解説
この記事のまとめ
- 介護福祉士試験は過去問題だけで合格することができる
- ただ問題を解くだけではなく、解説を読み込んで問題に関連する事柄を把握していく
- 過去問題を繰り返し解きながら、関連する内容にも答えられるようにする
ということで、今回はこのへんで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。